和紙
Washi paper和紙は、天然の植物繊維を漉くことによって繊維を絡ませることができるため、強靭で保存性に富んでいます。洋紙に比べて繊維が長く、薄くても丈夫で、産地や技法により様々な質感や美しさを演出できることが特徴です。和紙は、原料・ねり・水の3つの要素で出来ています。繊維の元になる原料は、主に三椏(みつまた)、楮(こうぞ)、雁皮(がんぴ)が使われ、トロロアオイを代表とする「ねり」を混ぜることで繊維を均一に広げます。そして何よりも大切なのは透明度が高く硬度の低い軟水です。日本ならではの自然が生み出した素材ともいえます。和紙は文化財の修復にも使われ、正倉院にみられるように1000年以上とも言われる優れた保存性を有し、古代より書画や和傘、紙布としてだけでなく多種多様な工芸品の材料や、建具等にも使用されてきました。近年では、天然素材として自然環境への配慮や、明かりを透過した時の美しさが再評価され、インテリア空間での需要が高まっております。